漢方芍薬堂(赤穂郡上郡町) の日記
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白い花 辛夷
2018.04.01
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辛夷(シンイ) モクレン科
薬味薬性:辛温 気剤
漢方薬では、鼻炎、蓄膿症を目標に辛夷清肺湯や葛根湯川芎辛夷に配合されています。
日本と中国とでは、同じ名前でも起源植物が違う場合があります。
「辛夷」と書けば、日本では、コブシまたはタムシバを指し、中国ではモクレンを指します。
「本草綱目」では
気味:辛温 無毒
主治:「五臓、身体の寒熱、風頭脳痛、面かん(黒偏に干)、久しく服すれば気を下し、身を軽くし。目を明らかにし、天年を増し、老に耐える」
日本では、生薬としてコブシよりタムシバの方がよく使われています。
私とコブシとの出会いは、新田次郎です。「白い花が好きだ」「コブシの花の咲く頃」に作品を読んで知るようになりました。
コブシとタムシバは、パッと見て区別しにくいですが、違いはコブシは平地に、タムシバは産地に自生します。また、タムシバには、花柄の下部に若葉が付きません。